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  • codamarks

solo piano album『艸〜SOU〜』(1)

エピソード1

「レコーディングまでの道のり」


 「一粒一粒の音を組み合わせて、ゼロから一曲を作りあげること」は楽しくも非常に悩ましい。「はい、完成!」と、どの時点で心に決めるか。表現をカタチにするということは、随所で決定する「勇気」という二文字と対峙して勝たなくてはならない。傷だらけになりつつも「完成」の幟旗に小さな拍手を送り、「時を刻み込む作業」がレコーディングだ。悩みぬいて音符に記した一音一音をこの手を通して一曲の作品に描いていく。私のイメージでは、10人の打楽器奏者(指)が息を合わせて、ワンチームになって指揮者である私の想いを表現している感じ。10本をまとめるのは至難の技。レコーディングの日に合わせて、練習を重ねて息を合わせた演奏へのコンディションを整える。まるで、スポーツの団体競技の試合に挑むよう。


 十年ほど前から、ジャズピアニスト平戸祐介先生のピアノ教室へ通い初めて、スタンダードジャズを習いながら、少しずつ作曲も教えていただくようになった。これがとても楽しくて、どんどんとハマっていった。先生は生徒さんの個性を引きだすのがとても上手で、私も自分の中から出てくる音楽を楽しむようになっていった。ますますピアノの魅力と可能性を感じるようにもなった。曲作りを続けていくうちに、自分の曲の特徴が明確になっていった。そして、ゆるぎないテーマも見えてきた。細々と培ってきた「今まで」が作ってくれた「今」の私の「此の想いを、此の音楽を、」カタチに残したい。と強く思うようになった。清水の舞台から飛びおりる勇気が、やっと高い壁を乗り越えて来てくれた。


 CDが出来上がるまでの工程を教えていただくことから始まり、今回ミキシングとマスタリングを担当していただいた秋元さんから、スタジオを紹介していただいた(当日も相談役をしてくださった)。Studio Happinessさんは、以前にも一度、打楽器関係のレコーディングでお世話になったことがあったし、優しい落ち着く空間だったので、リラックスした気持ちで挑むことができた。そして、なんといっても、オーナーがとても大切にされているグランドピアノとの相性がとても良かった!初めてで緊張している私に寄り添ってくれ、会話しながら一緒に乗り越えてくれたピアノ。名前をつけた。ハピネスちゃん!本当に感謝!!!


ちなみに、レコーディングの時に用意したお茶は、レモングラスのハーブティー。我ながらベストチョイス!!爽やかに脳をリフレッシュさせてくれる。お口の中の後味もスッキリ。





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